ワーキングプアの年収

最近よく耳にする言葉、ワーキングプア(working poor)とは、貧困線以下の収入で労働する人々のことを言い、「働く貧困層」と解釈されます。

これまでは貧困層とは、ほとんどの場合が失業者を意味していました。

しかし、仕事があるにも関わらず貧困層の生活を強いられている労働者が近年増加しているということで話題になっています。

では、年収ベースで見ると、いくら以下がワーキングプアと呼ばれるのでしょうか?

日本でははっきりとした基準は示されていませんが、ワーキングプアの年収は、200万円以下と一般的に言われてます。

失われた20年を経験した現在の日本では、年収200万円以下の世帯なんて、結構ありそうですよね。

年収以外のワーキングプアの定義を調べてみたところ、

  • 正社員でもギリギリの生活さえ維持が困難
  • 拘束時間が長く、それに見合う賃金がもらえていない
  • 生活保護の水準以下の収入しかもらえない といった条件に当てはまれば、ワーキングプアと言ってもいいようです。

賃金構造基本統計調査から計算してみたところ、年収が200万円以下の人口は約1069万人となっていました。

総務省統計局によると、日本の就業者数は6399万人となっているので、就業者の実に17%が年収200万円以下、すなわちワーキングプアということになります。

しかし、たとえ年収が200万円を超えていたとしても、扶養家族が多い等の理由で”ギリギリの生活さえ維持が困難”といった就業者もいるはず。

ということは、実際のワーキングプアの数はもっと多いのではないでしょうか。

ワーキングプア増加の原因

ワーキングプアがこれほどメジャーな問題になる前は、シングルマザーの家庭や自営業者などの一部にだけワーキングプアは存在していました。

しかし、最近では若年層でもフリーターや非正規雇用等が増えて、ワーキングプアの数は年々上昇傾向にあります。

ワーキングプアが増加している原因として、長引くデフレや不況も、もちろん原因のひとつですが、それだけではありません。

日本では、1990年代のグローバリゼーション化の流れに乗って、労働市場の規制緩和や自由化が急速に進みました。

その結果、正社員の採用は控えられ、非正規雇用(派遣社員や期間社員)が増加していきました。

派遣社員等の非正規雇用は正社員と同じ仕事をしていても、収入は格段に落ちます。

ですので、非正規雇用=ワーキングプアという図式が出来上がったのです。

ワーキングプアが増えたということは、「企業の人件費は大幅に削減された」ということです。

現在では、社員全体の非正規雇用の割合は4割にも達すると言います。

企業側からしてみると、正社員以外を雇用する理由は、人件費の削減に他なりません。

非正規雇用社員は、収入のみならず社会保障も正社員に比べて乏しくなり、キャリアアップの道も正社員に比べると限られてしまいます。

1990年代からは、株式市場の大暴落が始まり、日本経済は長期低迷の時代に入ります。

長引く不況によって、ますます正規雇用として職に就くことが難しくなっていったのです。

その結果、非正規雇用として働き続けるワーキングプアが増えていきました。

2012年頃から団塊の世代の退職ラッシュが始まり、正社員の数の減少に拍車がかかっています。

そこを正社員を採用して欠員を補充すると、高い賃金を支払わなければならなくなるので、安く使える派遣社員や定年後再雇用の嘱託社員で、退職していく正社員の穴を埋めているわけです。

ますます、ワーキングプアが増えていくという図式です。

ワーキングプアは世界的な問題

日本以外でもワーキングプアは存在しています。

と言うより、ワーキングプアは、日本に先立って、アメリカ・カナダ、さらにイタリア・スペイン・アイルランドなどの先進国で問題となっていました。

また、韓国では1997年の経済危機をきっかけに、非正規雇用化が一気に進み、非正規雇用社員率は、55%となり、日本の4割を大幅に上回っています。

アメリカでは、1987年からワーキングプアの調査が始まっており、2005年の調査では約4,000万人がワーキングプアであると判断されています。

実は、ワーキングプアという言葉が初めて用いられたのはアメリカです。

つまり、アメリカではそれだけワーキングプアが深刻な社会問題となっているということです。

今後、日本もアメリカのように貧富の格差が広がり、格差社会となっていくと言われています。

格差社会とは、ごくごく少数の勝ち組と、圧倒的多数の負け組に分かれてしまう社会です。

ということは、今後ますますワーキングプアが増える、ということですね。

ワーキングプアの多くは、高い技術力がなく、責任の低い仕事を任せられるケースが多いそうです。

しかも、労働時間は長く、自分自身でスキルアップを目指す時間が少なくなっているのです。

そのため、一度ワーキングプアになってしまうと、なかなかその状況から抜け出せないのが現状です。

最近では高学歴のワーキングプアも増えているようです。

修士課程、博士課程を卒業しても就職に結びつかずに、非正規の研究員となり、結果、少ない収入での生活が余儀なくされているのです。

ワーキングプアを脱出する唯一の方法

以上の現実を踏まえると、会社員、被雇用者という立場では、ワーキングプアから抜け出すのは極めて難しいということが理解できると思います。

それでは、どうすればいいのか?

被雇用者ではなく、資本家の立場に立てばいいのです。

資本家とは、すなわちビジネスオーナーのことです。

自分の収入を他人の築いたシステムに依存して稼ぐのではなく、自分で自分のシステムを築いて商売を始めると言うことです。

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これを自ら作るのです。

どうやって作ればいいのか?

方法は色々あります。

1.会社のオーナーになって配当収入を得る
2.不動産のオーナーになって賃料収入を得る
3.ネットワークビジネスの組織のオーナーとなって権利収入を得る

資本家になるには主にこれらの3つの方法が最もポピュラーではないでしょうか。

ビジネスセンス、指導力、統率能力等の秀でた才能や豊富な人脈があれば、会社を興してビジネスオーナーを目指せばいいでしょう。

豊富な資金と金融機関に対する高い属性があるのなら、不動産オーナーとなるのが最も近道かもしれません。

才能も資金もないけど、勤勉さと成功するまで努力を続ける覚悟があればネットワークビジネスで道が開けます。

いずれにしても、今までの枠組みに捕らわれていては、一生ワーキングプアから抜け出すことはできません。

現在はワーキングプアではない人も、収入を他人に頼っている限りはワーキングプア予備軍と言えます。

これからの時代には、すべてを自分の責任において、自分で稼ぐ力を身に付けていくことが大切なのです。


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